犬の出産 帝王切開
この仕事をしていて、一番楽しいのは。
上手くいった時の出産^_^
いつも病気ばかり対応してるので、命の誕生はみんなが幸せな気分になれる最高の瞬間です。
しょっちゅう妊娠出産があれば、幸せ倍増なのですが、昔と違って、普通の家庭で犬や猫を交配し出産させることはめっきり少なくなり。
うちの病院でも出産(帝王切開)をやったのは
随分前の記憶です。
個人的に、犬の尻尾も耳も切りたくないので、出産を迎える飼い主さんには、
「尻尾長いままでいいですか?」
ってまず最初の確認事項。
そのため、うちの近所には尻尾の長いイングリッシュコッカーが散歩しています。
そんな犬の出産。
今回は、地域の獣医師会の先生からの相談で始まりました。
「今ウチに妊娠してる犬がいるんだけど…」
「もし帝王切開になったら、対応しきれるかわからないから、お願いしていいかな?」
「もちろん、いいですよ!」
と返事をし、診察を兼ねて飼い主さんがお母さん犬を連れて来院。
犬の出産は、基本的に自宅で行ってもらいます。へその緒の処理なども飼い主さんの仕事となり、事前にレクチャー。
当日我々は、病院で電話待ち。
「先生!1匹目出ました!」
「2匹目出そう!!」
といった感じになります。
じゃあ、獣医師の出番はというと。
難産です、帝王切開の対応。
出産が始まる前には、体温がグッと下がります。下がって持続したら24時間以内に始まります。そこで出ないとなると、帝王切開。
帝王切開は、基本的には母体救助が最優先。
飼い主さんにも十分に理解してもらいます。
そうは言ってもほとんどの場合は、仔犬達も助けられますが、過去には助けられなかった経験もあります。
「犬は安産」なんて言いますが、ペットの犬は…別物。(個人的な感想です)
今回のSちゃんも、元々2匹しかお腹に入っておらず、出産徴候はあるのですが、分娩に進まず。結局、帝王切開手術となりました。
帝王切開の何が大変?
なんでかかりつけの先生は、ウチに任せたのか?みなさんは、疑問かもしれませんが。
何しろ大人数で待機。
できれば仔犬1匹に対して一人ずつ担当できるのがベスト。蘇生させるには看護師たちの経験とテクニックも必要です。
麻酔係から蘇生係から外回りの人数が、いつもの手術以上に必要となります。
まあそんな緊急の帝王切開も無事に終了。
元気な可愛い仔犬達が誕生しました!

初乳も飲ませて!!

うまく飲んでくれています!!!
なんとも、幸せな時間。
うちのスタッフも新人勢は帝王切開の経験がなかったので、大変勉強になりました。
不思議なことに、来週も1件出産となる予定。
重なるときは、重なります。
次回も無事に生まれることを祈ります。