画像診断を組み合わせた健康診断の重要性
当院で以前から行っている健康診断。
わんちゃんの場合は、
フィラリアの検査と一緒に血液検査。
猫ちゃんの場合は、
冬の健診キャンペーンで血液検査と尿検査。
ここ数年で、
健診を受けていただく方もずいぶん増えて。
病気の早期発見につながることも少なくないのですが。
それでも時々、偶発的に病気を見つけてしまうこともあります。
その多くは、たまたま撮ったレントゲンや
「チラッと見ときましょうか?」
と言って当てたエコー。
血液検査だけではわからない病気が隠れていることがあります。
うちの病院のあるあるですが。
一番は結石。特に腎結石。
膀胱に結石があった場合は、
多くの子が血尿や頻尿などの症状を訴えるので症状から辿れば見つけやすいのですが。
腎結石の場合はそうはいきません。尿管に詰まらない限り症状はまずでてきません。
「詰まる前に見つけておく」
これ結構大事なことです。
詰まってしまい水腎症になっていても、片側の腎臓がバッチリ機能していれば症状が出ないこともあります。
(ブログ読んでいただいてるみなさんはもう知ってますよね^_^ )
中には、里親でもらってきた子たちが、
避妊・去勢手術の影響で尿管が塞がって水腎症なんてことも。
実際、重症になってから診ることが圧倒的に多いので。
正直言って「もっと前に分かっておきたい」っていうのが本音です。
わんちゃんも、猫ちゃんも結石だらけ。
画像ではわかりずらいですが、
腎臓にも、膀胱にも、結石だらけ。
尿管にすでに詰まっているなんて子も。
わかっていれば、事前に行える検査も増えますし、腎障害になってからでは一手間も二手間もかけないといけなくなってしまいます。
その他には、腫瘍を疑う変化。
特に脾臓はエコー当てないと分かりません。
今のエコー機械はものすごく良くなったので、1cm台の変化もみつけられます。
健診でみつかったら?
小さい病変なら経過観察して、定期検査。
大きくなってくるなら脾臓摘出になります。
良性の変化もありますが、凶悪な腫瘍の出来るポピュラーな臓器。
少しでも早く見つけられれば、多少は違うかも?!
今年の夏前にはこの腫瘍が重なったので…
せめてもの抵抗。
いずれにせよ、健康診断を受けて何も問題ないことを確認するもの、安心につながります。
もちろん、ここまでやってもわからないこともありますが、
健康な時に、どんな感じになっていたか?
情報があると変化があった時の比較対象になります。
病院に新しくパンフレットも作っておきました。
我が家のニコル(犬)とリトル(猫)をモデルに採用。
手作り感満載ですが、ぜひ手にとってご覧ください。