SFTS 重症熱性血小板減少症候群
今回は、ダニを媒介した感染症のお話です。
前回この感染症の話をしたのは、2021年でした。
それから数年。
先日、「三重県にて感染猫を診察していた獣医師が、その後死亡した」というニュースが各報道やSNSなどで広がりました。その後、茨城県で感染した猫が発見され、関東圏では初めての事例。
未だ、神奈川県内では感染の報告はありませんので、過敏に反応するのはいかがなものかと考えますが、確実に近づいてきています。
だいぶ前から西日本を中心にSFTSは存在し、犬や猫への感染が人へ伝搬することもわかっていたことから、診療する獣医師は感染症への完全防御で仕事に当たっていました。ガウンやグローブはもちろんフェイスシールドまで。
今後は、我々もより意識して感染症への対策を行っていくことになりそうです。
神奈川県獣医師会では、一般の飼い主さん向けにもSFTSに関しての資料を公表していますので、参考にしてください。
https://kvma.jp/wp/wp-content/uploads/2025/06/ccb34dea89db28383a58b77c6b712ce0.pdf
猫に関しては、外へ出さずに室内での飼育を徹底してください。
犬に関しては、ノミ・ダニの予防をおこなってください。全くつかないという事ではありませんが、ある程度の効果はあります。
キャンプやドッグランへお出かけの際は、くれぐれもお気をつけください。SFTS以外にも感染症は多く存在します。
動物保護活動を行なっている方々においては、すでに十分気を付けていただいていると思いますが、今一度感染症に対する対策を共有してください。
感染症というものは目に見えることが少ないです。コロナ禍にて我々は十分に経験したはずです。防疫という観点からは、広げないということが何よりも優先されるべきですが、動物における感染症は野生動物などを介することもあり、防ぐことは困難です。
日頃から、少し意識をして。
みんなが楽しんで動物たちと接することができるように。
今後も正確な情報をもとに、適切な対応を心がけましょう。
おおくぼ動物病院 www.okubo -vet.com