病気・症例
歯石除去のすすめ
多くの飼い主さんが気にされている歯の汚れ、歯石。。。
みんながみんな「歯磨き大好き!!」とはいかないので、管理には一苦労。
キチンと歯根部まで処置をするためにはどうしても全身麻酔が必要なため
躊躇してしまう飼い主さんも多いと思います。
今回はそんな歯にまつわるお話です。
このところかなりの老犬(13~15歳くらい)の歯科処置をすることが重なっています。
「そんな高齢になって歯石なんて・・・」とお思いでしょう。
正直私もそう思いますが、患っているワンちゃんにしてみたらそうはいきません。
長年にわたり積もり積もった歯石とグラグラの歯。
痛くて食べるどころじゃなくなってしまうケースが続出…
全身状況や血液検査データなどとにらめっこ。
どうやら麻酔はかけられる。
もちろんリスクはありますが、きれいにしてあげられればもう少しがんばれそう。
飼い主さんと話し合いを続けます。
「とにかくこのままじゃねぇ、やってみますか!!」
「はい、覚悟決めました!!先生、やってみましょう!」
心臓が悪い、腎臓が悪いなんて子は、歯科処置のために麻酔はかけられません。
高齢にくわえて基礎疾患があれば「命がけ」になってしまいかねません。
したがって、このような麻酔歯科処置を行う子達は、もちろん基礎疾患はない状態です。
残念ながら100%安心安全とは言えない全身麻酔、
それでも高齢という理由だけで麻酔から覚めないなんてことはまずありません。(私の経験の範囲内です)
ただ、やっぱり出来れば麻酔は避けたいというのが本心、
術後にぐっと老け込んだり、ひどいとちょっと痴呆っぽくなったりすることはあります。
10歳を過ぎたあたりには・・・
ちょっと考えてみてはいかがでしょうか?!