猫の尿管結石・腎結石 水腎症 SUBシステム 手術
おなじみの尿管結石、水腎症。
これぞ、SUBシステム症例(いいのか悪いのか?)。
というような感じの子が来たので、ご紹介します。
来院したのは、6歳になる雄猫のTちゃん。
飼い主さんは、古くから当院に掛かられている方で、猫のこともよく知っています。
来院した理由は、
「最近、よく水を飲むんです」とのこと。
若いし、体格いいし、「糖尿病かな??」なんて感じで血液検査をしてみると。。。
BUN 71 Cre3.2 IP7.9・・・腎臓やられてんじゃん!!
すぐさまエコーとレントゲン
わかりずらいですが、左右腎臓の中と尿管の位置に細かな結石が多発。
エコーでは、左右腎臓ともにしっかり水腎症。
決まりです。詰まってます。
尿管閉塞といえば、このところ紹介症例ばかりでしたが。
まさかうちの子が!
幸い、腎臓の数値もそれほど上昇しておらず、食欲もあるとのこと。
尿検査でも、細菌感染は認められません。
「そういうことなら」と、話し合い。
「細かな結石は全て取ることはできません、SUBシステムが適応と考えます」
とお伝えすると(実際にはものすごく詳しく話しますが)
飼い主さんも、すぐに状況を理解していただき「お願いします」とのこと。
その日の晩には、手術となりました。
ここ数年、SUBシステムを使用して経験させてもらいましたが、
何しろ細菌感染が命取りとなります。
最初から感染を起こしている子もいるので、抗生物質で叩き、培養検査が陰性になって、
それから入れてるのに、再度感染を起こします。
感染を起こすと、腎機能にも影響が出ます。
今回のような、感染の無い状況での閉塞は、間髪入れず設置する。
どうも、その手しかないようです。
当のTちゃんは、ゆっくりと腎機能も回復し、1ヶ月後にはCre1.9。
入れた直後から、頻尿が継続していましたがそれも治り、調子も良さそう。
まだ若いですから、なんとか長くもってもらいたい。願うばかりです。