猫の尿管閉塞 手術 SUBシステムって・・・
今年に入って、
獣医師会の集まりなどで懐かしい同級生や先輩方、近隣の先生方ともお会いする機会がグッと増え。
「泌尿器やってるんでしょ!!なんかあったら頼んでいい?」
「もちろん僕で良ければ、精一杯やらせていただきます」
なんてやり取りが頻繁に行われるようになり。
すこし勉強している先生方は・・・
「SUBシステムなんかもやるの?」と
かなり積極的な治療法にも興味津々。
懇親会などのお酒の席では、あまり詳しく詰めた話も出来ませんので、
後日、症例を紹介してもらい見学に来られる先生には、私なりの考察をお話しさせていただき、
1次診療の臨床家同士でディスカッション。
泌尿器に関わらず、かなり込み入った会話をさせてもらっています。
そんな、SUBシステム。。。
(以前ブログに掲載したものですhttps://okubo-vet.com/2016/01/26/1561/)
何十例なんて多い数ではありませんが、当院でも使用している子がいます。
そんな子達のほとんどを今も自分自身で管理させてもらい
わかってきたのは・・・
「やっぱり入れないで済むのであれば、入れない方が絶対に良い」ということです。
「なるべく尿管切開や尿管転植により解決させる。人工物は最終手段。」
基本的に最初からこの理念の元で治療を行っているので、入れざる負えない症例にしか使用していません。
わかりやすく言い換えれば、SUBシステムを使用しなければ助けられない症例のみに使用しています。
他の先生のところではどうかわかりませんが、そんな状況の中でも、
程度の差はあるものの全症例で設置後になんらかの問題が起っています。
慢性的な血尿、異物への生体反応、細菌感染などなど・・・
ウチの病院の場合、飼い主さんには設置後に予想できる有害事象の説明はもちろん、
なんでSUBを使用しないとダメなのかを徹底的に話し合い理解してもらっています。が・・・
それでも、何か起きると飼い主さんと一緒になって悩み、落としどころを探します。
「その場の救命」が最優先事項であるため、ある程度は仕方が無い事ですし、
助けられるようになった症例が増えたことも事実です。
デバイスの使用・・・なかなか難しい選択です。
要は、病気がなくなってくれれば一番良いのですが。
そうはいきません。
ただし、何でもかんでもSUBシステムというのは、ちょっとどうかと思います。