腎臓・泌尿器
オス犬の膀胱結石 尿道閉塞 おしっこが出ない
今回は、オス犬の膀胱結石についてのお話です。
今年に入って、
膀胱結石による排尿困難の手術がもう4件。
泌尿器やってるからといってもここまで集中すると、みんなでびっくり。
そうは言っても、当のワンちゃん達はおしっこが出ないわけですから、
それぞれ辛い思いをしながら飼い主さんに抱えられて来院します。
このブログには何度も話に出てきている結石。
リン酸マグネシウム(ストラバイト)・シュウ酸カルシウム・尿酸アンモニウム・シリカなど・・・
結石成分の種類は様々。
どの成分がああとかこうとか、そんなことはともかく。
オス犬は、1個の結石だったとしても詰まるときは詰まります。
この子の場合は、発見しずらい尿酸アンモニウム結石だったため、尿道造影写真で紹介します。
たった1個ですが、排尿はポタポタしか出ません。
この子の場合は膀胱にも大きな結石があって、すでに尿道に詰まっていますが、排尿はできていました。
過去の症例ですが、尿道内にズラッと結石が並び、膀胱内にも多数。思いっきり排尿困難。
この子は、尿道造影したかのように尿道内は結石で満たされていました。
結石はあっても、意外と排尿できていたりすれば飼い主さんも気がつかないことも多く。
たまたま撮ったレントゲンに写ったりすることも多々あります。
ただそのとき排尿できていたとしても、いずれ詰まることが予想されますので、
私としては手術による積極的な結石摘出をお勧めします。