犬・猫 その尿管結石(尿管閉塞)どうしましょう? 手術?
永遠の敵、尿管結石。
結石の成分は、90%以上の確率でシュウ酸カルシウム。
腎臓内でできてしまった大小の結石、何かのタイミングで尿管に落ち、コロコロと・・・
尿管に落ちてきた結石は、ほとんどの場合、尿の流れを妨げてしまうので、上流にある腎臓内には排泄されない尿が貯留してしまいます。これを、水腎症といいます。
水腎症が起こると、尿が排泄されないことと、拡張した腎盂により腎臓実質が圧迫されることがあわさり、機能低下を招きます。血液検査で、腎臓の項目(BUN・Creなど)が上昇しているかは、それぞれの腎機能の余力に依存しますので、なかには水腎症がみつかっても、血液検査にはほぼ反映されず、軽微な症状しかみられない子も経験します。
もちろん、腎機能が重度に障害されているのであれば、過去にも散々書いているように、待ったなしで尿の排泄ルートを作るような処置(腎瘻チューブの設置手術など)を行うことを検討し、まずは命を助けることを優先した治療に入ることがあります。
が、何も症状もなく、腎臓の血液検査でも思ったほど悪くない。
なんて子の場合は、経過観察。もありえます。



例えば、この子。
右の尿管に、バッチリ結石が詰まって、腎臓の流れも悪くなってる。レントゲンで見ても、尿管と思われる位置にはっきりとした大きな結石。(矢印)
でも幸い、症状もなく、腎臓の数値も悪化していない。
待つこと2週間


お母さん曰く「先生!石がじゃらじゃらとおしっこから出ました!!」
ってことは、って調べてみると。石は動いていますというか、無くなっています。
水腎症はやや残ってはいますが、これなら手術も必要ありません。
また別の子では。
明らかに、尿管に結石は存在していますが、尿の流れを全く妨げていない。


ずっとこの位置にいます。
このように、すべての尿管結石を手術するわけではありません。
その子の状態や、どの程度邪魔してるか?などを考慮して、診断を進めていきます。
外科対応は、最後の手段。
色々と込み入った、大掛かりな手術をしますが、それは尿の流れをどうにかするため。
残念ながら、結石を作ってしまう体質は治せません、要するに「根本的な治療はできない」ということになります。
だから、また閉塞する・・・
それでも、その場の命をどうするか?なんて局面にしばしば出会います。
カルシウム結石って、本当に悩ましい病気です。
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