病気・症例
犬 口腔内悪性メラノーマ 上顎部分切除(手術)その後の経過
今回は、以前ブログに書いた口腔内メラノーマを発症したMちゃんの術後経過報告です。
(以前のブログはこちら:https://okubo-vet.com/2016/06/26/1323/)
口腔内メラノーマ(悪性黒色腫)
飼い主の皆さんも聞いたことがあるかもしれません、犬の口腔内にできる悪性腫瘍として有名です。
何が有名かというと・・・そう、大変悪いんです。
転移性も高く、再発率も高い厄介な腫瘍です。
っと、メラノーマの予備知識はこのくらいにして。
いきなり結果報告です
あれから、1年半近く経過した現在ぃ~。

じゃーん!!Mちゃん絶好調!!
再発もなく、当然リンパ節や肺への転移も確認できません。
大変うまくいってます!
腫瘍発見当初に明らかな転移がなかったこと、
腫瘍自体も<2cm、
積極的な外科手術による局所制御
その後も、消炎剤と抗がん剤を使用。
抗がん剤もだいぶ長く使っていくと白血球の戻りが悪くなったので(骨髄抑制)中止。
現在は、がんをおとなしくさせるようなタイプの抗がん剤を試験的に使用し、
幸い大きな副作用もなく順調な経過となっています。
Mちゃんも16歳
抗がん剤のやめ時が難しいですが、
飼い主さんも「副作用もないので、続けます」と積極的。
(実際のところ、メラノーマに絶対効く抗がん剤はありません。)
条件が整っていたメラノーマだったと言われればそのとうりですが、
すこぶる元気で、飼い主さん共々頑張って治療した甲斐がありました
今後も治療は継続の予定。なんとか術後2年目指して頑張ってほしいものです。