犬の膀胱炎 こんな感じは要注意
結構耳にする病気の膀胱炎。
血尿や頻尿(何回もおしっこに行く)といった症状が見られます。
メス犬の方がなりやすく、多くは外陰部より侵入した細菌が原因で発症します。
よく、我慢するとなるようなことをヒトでは聞きますが、犬ではそのようなことはありません。
何となくポピュラーな病気なだけに意外と軽視されている感がありますが、
健康な犬はそうそうかかる病気ではありません。
ほんとうに単発の発症ならともかく、「あら、また膀胱炎だ?!」は異常です。
そこには、何かしら再発してしまう原因が隠れています。
抗生物質の投与でなんとなく症状は治まり、「治った、治った」と思いきや・・・
検査をするとひどい膀胱炎(慢性膀胱炎)、更には細菌もいっぱい、
なんてことが良く見られます。
そんな子の場合は、体調の変化によって症状が出たり治まっていたりすることがあるのでは。
例えば、
「ここ2~3ヶ月の間に何度も膀胱炎を繰り返す。」
「2~3年前から年に1~2回だが膀胱炎症状が見られる。」
これ、おかしいです。
検査で原因を明らかにする必要があります。
「いままで全くなかったが、突然膀胱炎症状が見られた。」
治療の後、再発するのかどうか?経過観察してください。

写真:膀胱に造影剤を入れて撮ったレントゲンです。
膀胱の先端の粘膜の不整が見られます、見にくいですが膀胱壁の肥厚も確認できます。
これ、結構な膀胱炎です。

写真:このあいだ、慢性膀胱炎の治療のため手術をすることとなったUちゃん。
手術後2ヶ月経過、現在良好です
犬はしゃべれません。
症状は目につくのですぐに分かりますが、
「症状が出ていないこと=病気ではない」とは限りません。
検査をして、原因を突き止め再発させないような治療をすることが大切です。
「抗生物質を飲んで一時治まる」は対症療法であって、原因治療ではありません。
当然、原因が分かったうえで対症療法しかないといったこともありますが・・・
「うちの子はすぐに膀胱炎になるのよね、おしっこがまんしてるからかしら?!」
散歩中のこんな会話、検査をお勧めします。