腎臓・泌尿器
猫 慢性尿管炎による尿管閉塞 尿管転植術 その1
14歳になるラグドールのMくん
ある日の夜、急患の診察希望でお電話がありました。
「どうぞいらしてください」の返事もそこそこに
飼い主さんは、Mくんを連れて来院されました。
現在の状況とここに至るお話を聞くと・・・
他の病院での血液検査で慢性腎不全の末期と診断され、「諦めてくれ」と言われたようで。
(医者の先入観は禁物です。いい教訓になります、いつも気をつけていないといけません。)
しかし当のMくん、以前のような食欲や元気はないらしいのですが、
良く経験的する腎不全末期の子とは違い、診察台の上でも意外としゃんとしています。
飼い主さんが撮影した写真でも、凛とした姿で窓から外を見ていました。
そんな感じなMくんなものですから、飼い主さんも
「そうなんです、末期とは思えないんです。どうにも諦められなくて。」とおっしゃいます。
ただし、血液検査の結果を見せてもらうと、腎臓の項目はどれもぶっ飛んでいます。
「うーん」考えること2秒。
「ちょっとエコー見させてもらえませんか?」と提案。
やっぱり!!!!
水腎症です。くわえて尿管もものすごく太くなってます。
「これ助かる可能性ありますよ」
本当は一気に検査を進めたいのですが、夜の急患です。
これ以上のしっかりした検査はスタッフもいないとできません。
幸いMくんは、排尿は少なめですがしっかりあると言うことなので、
明日の朝一で検査をすることを約束して、その日の夜はお家に帰っていただきました。
本番はこれから。
話が長くなるので、続きは後編へ。