外科
犬の外耳炎 耳道切開という方法
犬の外耳炎。
多くの方が当院にも来院されます。
治療方法は数あれど、「とにかく耳道内の洗浄を行ってもらい清潔に保つ」
この一言に尽きると思います。
しかし・・・・「耳の洗浄大好き!」なんて子、いません。
それでも飼い主さんたちは一生懸命やってくれます。
一生懸命やってもらっても、どうしようもなく悪化を繰り返してしまう子が中にはいます
ただの外耳炎と思っていると、耳の粘膜はどんどん腫れて厚ぼったくなり、気がつくと奥の耳道の穴なんて全く見えなくなってしまいます。こうなると奥の奥まで洗うなんて、はっきり言って不可能です。ワンちゃんはしょっちゅう耳を掻き、苦痛に顔をゆがめます。さらに、炎症が中耳にまで広がってくると、首が傾き、瞳孔は小さくなり・・・三半規管の症状が見られるようになってきます。
そんなことになる前に、ひとつの方法があります。
「耳道切開」
簡単に言うと耳道の外側の一部をV字に切開(切り取って)して、人の耳のように鼓膜まで一直線に見られるようにしてあげます。(あまりイメージがつかないかもしれませんので、写真を載せます)
この手術を行っただけで外耳炎が治るわけではありません、あくまでも外耳炎を治療するために洗浄しやすくしてあげる処置となります。しかし、圧倒的に外耳炎を管理しやすくなります
ひどく悪化してしまえばある意味手術せざる負えないということもありますが、その少し前で行うのとではかなり違いが出てきますので思い切ってここまでやってみるのも方法のひとつだと思います、お困りの方はご相談してください。