犬の排尿困難 尿道狭窄
海沿いの東の方からやってきた、Oちゃん。
数日前からおしっこが出づらくなって、いつもの先生のところに受診。
その病院でいくつかの検査をしたけど、原因がいまいちわからず。
飼い主さんも不安になったようで、ネットで調べて私のところへ。
やたらと愛想の良い、オスの黒パグのOちゃんは、
排尿を確保するために尿道にカテーテルが挿入されたまま来院しました。
飼い主さん曰く「かかりつけの先生は、次にカテーテル入れる自信がないっておしゃってました」
なんて・・・いきなりプレッシャー^^;
でも、抜いてみないと原因がわからないので、迷わず抜去!!
レントゲンを撮って、まずは確認。
結石があるんじゃないの??
ってそんな簡単なことではなさそう。
エコーで膀胱内を観察。少し汚れているけどそこまでじゃない感じ。
うーーーん??
試しに、入れる自信がないと言われている尿道にカテーテルを挿入。
入るはずのサイズは、約5cmくらいで挿入不可 (^_^;)
じゃあそこの場所がどうなっているのか??
尿道を造影してみることに。
すると
狭窄してしまった原因は定かではないですが、今回は狭窄部に何かが詰まったりして、出づらくなったのでしょう。
一応、この部分が腫瘍ではないことも診断しないといけないので、細胞診も実施。
排尿困難の原因は分かったので、今度は1番手細くして、カテーテルを挿入。
案の定5cmで行き止まるのですが、ゆっくり力を入れていくと・・・
にゅーーーーっと、挿入可能。(やっとプレッシャーから解放^_^)
来院時に入っていたカテーテルは結構細かったもんね・・・。
そのまま膀胱内の汚れも洗浄して回収。
もう一度カテーテル入れて、抜けないように皮膚と縫合。
そして、粘膜の炎症をとるような薬剤の投与も行い。一旦帰宅。
数日後にはカテーテルだけ抜去して、排尿状態を確認してもらうことに。
そして、さらに観察して再診。
「しばらくチョロチョロでしたが、昨日からはしっかり出ています!!」とのこと。
試しに、もう一度尿道造影。
すると
試しに、カテーテルを挿入してみても軽度の抵抗はあるもののスムースに挿入可能!!
「だいぶ良いですね^_^」
「このままうまくいってくれると良いですね」って、飼い主さんとも一安心。
狭窄のままで再度閉塞などを起こすようであれば、狭窄部位よりも膀胱側で新しく尿道口を開けるような手術をしなくてはいけません。
排尿困難の原因も様々。
まだ経過観察は必要ですが、まずは良し。
あとはお祈り…
相変わらずお祈り案件が多いですが・・・(^^;;
例年通り、9月も休みをいただきます。9月22日(日)〜25日(水)
毎年、夏が終わるとすぐに年末になってしまうような気がして、諦められずにいます。
日焼けも大目にみてください(^-^)
おおくぼ動物病院 www.okubo-vet.com