ルアーフィッシングと外科手術
このところ、具合の悪い子をたくさん抱えて、考えなくちゃいけないことがいっぱい
病の犬や猫たちだけを自分で背負って、
その子たちの病気とその進行を相手にしていれば済むなら、大変さの質も違うのかもしれませんが、
そんな病気の子を抱えた飼い主さんたちの心のケアも大切な仕事。
若い子はまだ数ヶ月、3歳の子も、
なんだか今まで経験したことのない病気。
それなりの治療はできても
診断できなければ、治療はできません。
ウチでどこまでできるのか?
専門の先生に託すか?
10歳超えれば腫瘍ができてそれが悪さし始める、
そんな子も数頭。
摘出できそうなのか?できなさそうなのか?
体力や基礎疾患は?
摘出した後に、メリットは?どこまでできるのか?
抗がん剤?放射線?
確実に効果があると言いきれる癌は、数えるほどしかありませんし、
我々の医療は、人のような癌治療はまだまだ行えません。
まあここまででも十分なのに、
当たり前のように、オシッコ問題を抱えてやってくる猫や犬たちが…
いつものようにいつもの件数。
知り合いの先生からの紹介症例も。
さらには、普段の診察。
痒い、お腹壊した、どこか痛そう。
それに、継続治療。
一年を通すと、病気の子がそれほどいない時期もありますが、大体季節の変わり目なんて時には重なります。
こんな動物病院の仕事。
駆け出しの頃は、「獣医さん」だったのに、いつのまにか「獣医師」に。
提供する仕事も、どんどん進化して。
昔は、往診して縁側でお茶飲んでそこの家の子の昔話してなんて仕事してたのに。
今となって、それは獣医療に。
「ただの動物好き」のままでは居れなくなり、
検査機器も治療も進化して、まさに医療現場となりました。
昔話すると、おじさんの証拠だって聞いたことありますが、自然とそうなるもんですね(^_^;)
そんな昔、ある先生に言われました。
「この仕事続けていくなら、何か打ち込める科目がないと生涯にわたってモチベーション保てないぞ」
そして今、
たどり着いたのか?
自然にこうなったのか?
大学病院の研修で出会ったのは、
プロ中のプロの外科の匠。
腎臓泌尿器の分野では日本一。
「メスを握るってこういうもんだ」
って一から教わり。
まだまだ足元にも及ばないですが、ほかの病院からの患者さんに対しても外科手術を行うようになりました。
そんな外科手術。
不謹慎かもしれませんが、楽しいんです。
こうやってみよう、ああやってみよう。
開ける前に想像して、
いろんなシチュエーションを想定して、
準備や解剖図説とにらめっこ。
そして今までの経験や見聞きしてきたことを総動員してイメージトレーニング。
終わったら終わったで、あそこもっとうまくできないかな?
この外科器具は、使えそうだな!とか。
外科嫌いな先生に言わすと、「変態、ドM」
そして、この歳ではまり始めた
ルアーフィッシング。
この性格を知ってか知らずか?
友人にしてやられた?感じなのか。
まあ、実に楽しい。
釣れないことで有名な湘南シーバス、とは言っても経験のある釣る人はちゃんと釣る。
糸の選択、キャストの正確性、ルアーの選択、ルアーの引き方・・・
シーバス釣行を始めること、約3ヶ月。
正解がわからずもがいていましたが、その答えの一つが出たようで、
先日の夜、初めて陸から掛けました!!
足元で食って、竿にはかなりの重量感!間違いなくシーバス。
がリーダーが根ズレしてプッチン!!!(T . T)
膝からがっくり、顔は見ることができませんでした。
また試練の始まり。
回遊待ちの魚を獲るのは、ある意味運みたいなものだけど、そのポイントに居着いている魚を獲るときは違う。
今日は確実にいる、あの魚をどうやって出すか?
あれや、これや・・・準備して、イメトレして。
そう!一緒。思考回路が一緒。
外科手術とルアーフィッシング。
釣れる釣りはそれはそれで当たり前のように楽しいんですけどね。
友人曰く
「湘南シーバスはドMの釣りだからね」
「辞めていく人いっぱいいる」
はて??どこかで聞いたセリフです。
今月病気の話は、なしです。
いっぱい抱えて書きたくないので、こんな感じですいません。